LINE公式アカウント / 前提整理と運用設計

ポラリスボーテ
LINE運用設計

ご参照いただいた ブラジリアンワックスビーベアー様のLINE VOOMは、 2026年9月30日でサービスそのものが終了します。積み上げられた180件の投稿も、閲覧・復元ができなくなります。 同じものを今から積んでも1か月で消えるため、消えない場所に置き替える形で設計し直しました。

対象ポラリスボーテ
顔まわり専門プライベートサロン
目的再来店・LTV向上
ホームケア商品の継続販売
関連資料MEO 90日計画
(同日付・別紙)
作成2026年8月31日

前提

参照先のLINE VOOMは、9月30日に消えます

LINEヤフーは2026年7月15日、LINE VOOMの提供終了を告知しました。 サービス終了後は投稿の閲覧も復元もできません。 ビーベアー様のアカウントに積まれた180件は、9月30日をもってすべて失われます。

LINE公式アカウント側の機能も、これに合わせて段階的に削られます。 いま把握しておくべき日程は次のとおりです。

今回の判断

ビーベアー様のアカウントで参考にすべきなのは、VOOMの投稿本数ではありません。 その下にある友だちリストと、そこへ届く配信の設計です。 投稿は9月30日に消えますが、友だちリストは残ります。ここに絞って積み上げます。


整理 — 置き場所の違い

流れて消えるものと、手元に残るもの

LINEの中には性質の違う置き場所があります。 同じ「発信」でも、届き方と残り方がまったく違います。

LINE内の発信手段 — 比較
項目LINE VOOMメッセージ配信新「投稿」機能
届く相手 フォロワー+おすすめ表示 友だち全員/絞り込み可 友だち(ホーム画面)
気づかれ方 タイムラインを見た人だけ プッシュ通知が届く 見に来た人だけ
資産として残るか 9/30に消滅 友だちリストが残る 提供予定・未知数
費用 無料 通数に応じて発生 未定
今回の位置づけ 着手しない 主軸 提供後に素材を流す

投稿を何本上げたかは、9月30日にゼロになります。 一方で友だちが何人いて、その人にどう届けたかは残り続けます。 投稿本数を追うより、友だちを増やして正しく配信するほうが、同じ手間で残るものが多くなります。


前提 — 業態との相性

「次にいつ来るべきか」を言える業態です

プロセルセラピーズやハーブピーリングには、施術直後のダウンタイムがあり、 肌のターンオーバーに合わせた推奨サイクルがあります。 これは販売のための理屈ではなく、施術上の根拠です。

だから「そろそろいかがですか」ではなく、 「前回から4週間が経ちましたので、次の施術に適した時期です」と言えます。 言う根拠がある業態は多くありません。 そしてこの一言を、来店のたびに自動で届けられるのがLINEのステップ配信です。

MEO計画との接続

別紙のMEO 90日計画で、施術1回につき4カットを撮影し、5か所に配るルールを設けました。 LINEはその配布先の1つです。本設計のために新しく素材を作る必要はありません。 撮影済みのBefore / Afterと施術中カットが、そのまま配信とホームケア案内の中身になります。


設計 1 — 再来店

施術後の4通で、次回予約まで運ぶ

いちばん取りこぼしているのは、施術が終わってから次に思い出されるまでの数週間です。 ここに接点がないと、来店は「思い出したかどうか」の運になります。

現状
  1. 施術・お会計
  2. 接点なし(数週間)
  3. 思い出したら予約
  4. 忘れたらそのまま
導入後
  1. 施術・お会計
  2. 当日夜|アフターケア
  3. 3日後|経過確認+ホームケア
  4. 2週間後|変化のご説明
  5. 4週間後|次回のご案内

内容はあらかじめ作っておき、友だち追加された日を起点に自動で流れます。 一度組めば、以降の手作業はありません。

当日夜 アフターケアのご案内 ダウンタイム中の過ごし方、避けていただきたいこと、想定される肌の変化を先にお伝えします。 不安の先回り/問い合わせ対応の削減
3日後 経過のご確認とホームケア 皮むけのピーク前後で、肌にもっとも関心が向くタイミングです。ここにホームケア商品のご案内を添えます。 物販の主導線はここ1点に絞る
2週間後 変化の言語化 「今この状態であれば順調です」を伝えます。効果は、説明されて初めて自覚されます。 満足度の確定/口コミ依頼の下地
4週間後 次回のご案内 推奨サイクルに基づいて次回の適期を提示し、予約リンクを添えます。営業ではなく施術上のご案内として届きます。 再来店(本設計の目的)

あわせて設定するもの

友だち追加の導線:初回カウンセリング時に、その場で追加していただきます。 ここが最も追加率の高い瞬間で、逃すと二度と来ません。 ホットペッパービューティー経由の一見のお客様を、自社の連絡先に変える唯一の機会でもあります。

ショップカード:来店ごとのポイントを付与します。コース継続の動機付けとして機能し、回数券のような役割を紙なしで持てます。

メニュー別のタグ分け:ピーリング系とホワイトニング系で、届ける内容を分けます。関係のない案内は、それ自体がブロックの理由になります。

通数の目安:この設計では友だち1人あたり4通です。月に100名が施術を受けられた場合で400通。 後述のライトプラン(月5,000通)の範囲に十分収まります。


設計 2 — 物販

ホームケアは、施術3日後に置く

ビーベアー様はサイトにShopページを持ち、スキンケア商品を継続的に販売されています。 新商品の告知をVOOMで流していた部分は、9月以降に失われます。

ポラリスボーテ様の場合、施術後のホームケアは仕上がりに直結するため、 案内すること自体に必然性があります。問題は置く場所だけです。 押し売りにならず、かつ最も関心が高いのは、施術3日後の経過確認に添える形です。

決済の持たせ方 — 3案
方式準備の手間費用向いている段階
店頭でのお渡しを継続し、LINEでご案内のみ ほぼなし なし まずここから
外部EC(STORES / BASE 等)+リッチメニューから導線 半日程度 月額数千円〜 遠方のお客様や再購入が増えてきたら
LINEミニアプリで購入まで完結 開発が必要 別途 取扱点数と件数が十分に増えてから

推奨は1段目です。LINEを「買える場所を思い出させる装置」として使い、 決済と受け渡しは今のやり方に乗せます。 在庫と発送の運用を増やさずに、案内の回数だけを増やせます。


設計 3 — 入口

開いた瞬間に、6つの入口を出す

リッチメニューは、トーク画面の下半分を常時占有できる唯一の場所です。 お客様が何か思い立ってLINEを開いたとき、探させずに済ませます。

📅ご予約最優先で左上
📋メニュー・料金迷いの解消
💧施術後のケア問い合わせ削減
🧴ホームケア商品物販の常設導線
よくあるご質問自動応答で処理
💬お問い合わせ個別トークへ

リッチメニューのタップに対する自動応答は、メッセージ通数にカウントされません。 よくあるご質問をここで受けきると、対応の手間と費用の両方が下がります。


ご質問への回答

現時点で、API連携は必要ありません

LINEでできることは3階層に分かれます。 下から順に、開発を伴わないものから必要になるものへと並びます。

Layer 3Messaging API 開発

予約システムや顧客管理と接続します。来店履歴に応じた自動配信、お客様ごとのリッチメニュー出し分けなど。

現段階では不要
Layer 2外部ツールの導入

Lステップ等のSaaSを重ねます。開発は不要ですが月額が発生します。属性ごとの細かな出し分けと顧客管理が強化されます。

友だち数が増えてから検討
Layer 1LINE公式アカウントの標準機能

リッチメニュー、あいさつメッセージ、ステップ配信、クーポン、ショップカード。管理画面のみで完結し、開発は発生しません。

本設計はすべてここで実現できます

本書でご提案した内容は、すべてLayer 1の標準機能で組めます。 開発費は発生せず、着手から2〜3週間程度で動かせる範囲です。 最初からLayer 3を作ると、使われない機能に費用がかかります。

Layer 3 を検討すべきタイミング

次の3つが揃ってきたら、そこで初めてAPI連携をご検討ください。

API開発が必要になる条件
条件状態の目安
来店履歴を配信条件に使いたい予約・カルテがシステムに入っており、「前回来店から◯日」で自動抽出したい
手作業の絞り込みが回らない友だちが増え、タグ付けと配信対象の選定に毎回時間がかかっている
出し分けが必要になった2店舗目以降、あるいはメニュー体系が分かれ、同じ画面では成立しなくなった

費用

LINE側にかかる費用

LINE公式アカウント 料金プラン(金額は税別)
プラン月額無料メッセージ追加メッセージ
コミュニケーション0円200通送信不可
ライト5,000円5,000通送信不可
スタンダード15,000円30,000通従量で送信可

通数は「配信人数 × 吹き出し数」でカウントされます。 友だち200名に2吹き出しを送れば400通です。無料プランの200通はすぐに越えるため、 本設計を回すならライトプランが現実的な入口になります。

2026年10月1日から、スタンダードプランの追加メッセージが2段階制に変わります (20万通までは1通3円、超過分は1通2.5円)。月5万通程度までは実質的な影響はありません。 ポラリスボーテ様の規模では、当面この改定の影響範囲には入りません。

弊社によるご支援の範囲・費用は、次ページのヒアリング内容を確認したうえで、別途ご相談させてください。 本書は現状の整理と設計方針までをまとめたものです。


注意

やってはいけないこと


ネクストステップ

設計を確定するために伺いたいこと

本書は公開情報と一般的な運用設計をもとに構成しています。 以下をご共有いただければ、配信通数の試算、プランの確定、 ステップ配信の具体的な文面まで、実際に設定できる状態までお出しできます。

  1. 現在のLINE公式アカウントの友だち数と、これまでの配信頻度 リッチメニューを設定済みかどうかも含めて
  2. ご予約の入り方の内訳 ホットペッパービューティー経由/LINEトークでの直接調整/お電話/その他の比率
  3. 来店履歴やカルテの管理方法 サロンボード等のシステムか、紙か。Layer 3の要否がここで決まります
  4. ホームケア商品の取扱点数と、現在の販売方法 店頭のみか、通販の実績があるか
  5. 平均的なご来店サイクルと再来店率 把握されている範囲で構いません。ステップ配信の日数設定に使います
  6. LINE運用に割ける時間と、ご担当される方 初期構築後の運用負荷を、実態に合わせて設計します

なお、9月16日にプロフィール上の投稿関連表示が自動削除されます。 それまでにLINE VOOM前提の作業を進めないこと、これだけは先にご共有ください。